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キ…キモチワルイ?
キモチワルイ
キモチワルイ
キモチワルイ
頭の中で言葉がばらばらと舞った。
少しずつ言葉の意味が私の中に入ってくると、耐えきれない絶望感と激しい怒りの感情が一気に押し寄せてきて、私は壊れた。
「キモチワルイッテナニ?ドウユウコトカコタエナサイ、コタエナサイヨ!ヨクモワタシヲステテクレタナ!コロシテヤル!ゼッタイニノロイコロシテヤル!」
私は微笑を浮かべながら喚き散らす。
チエは悲鳴を上げ、開け放たれた窓に向かって私を投げ捨てた。私は半円を描きながら宙を舞い、地面に叩きつけられた。
私はしばらく何か叫んでいたと思うけど、やがて電池の切れたロボットのように何も言わなくなった。
野良犬がやってきて、私をくわえ、走り出す。どうやら遊び道具にするつもりらしい。
遠ざかる四角形の窓の中に、西洋人形と仲良く遊ぶチエが見えたわ。
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