9/11(金)

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「おめでとう、まさか負けるとは思わなかった」 先生はまだ苦しそうではあるがそれなりに回復したようだ 本気で打った訳ではないが少し可哀想だったからな 「剛m…斎藤先生、大丈夫ですか?」 「おい、今なn「斎藤先生!大丈夫ですか!?」 「お、おう」 「では、第4試合の方準備をお願いします」 審判の教師の合図で次の選手と入れ替わる しかし斎藤先生は小学生で剛毛になることを選んだのか 確かになかなか面白そうな能力ではあるけど 「おめでとう~嘉神川くん。これくらいは余裕って感じだったね~」 瀬尾さんが飲み物を持って話しかけてきた なんか運動部のマネージャーみたいだな 「いやいや、余裕ではないよ。あ、飲み物ありがとう」 そう言って瀬尾さんから飲み物を受け取る 「そういえば海斗は?」 試合前までナンパ野郎にしか見えなかった海斗が居なかった まさか、あまりにしつこく鬱陶しくて瀬尾さんに消されたのかな? 「如月くん?『次の試合があるから行ってくるぜ!見ててくれよ!』って言ってどっか行ったよ」 つまり海斗の試合以前に行方も見ていないと まぁその内来るだろ 「ホデュワッ!」 ? 遠くで気味の悪い海斗の叫び声が聞こえたな 「…あ」 Eブロックで海斗が派手に飛んで『ふっ…効いたぜ…お前の拳…』とか言って地面に叩きつけられてるようだ ちなみに相手は一年生の女子で止めは蹴りだった その後その一年生は友達と『如月先輩で良かったねー』『ホント良かったよー』などと話していたのを聞いてしまったのは不可抗力だ もちろん僕だけではなく海斗も聞こえたはずだ こちらに向かいながら 「いいんだ…いいんだ…」 とか呟いてたからな 「如月くん負けちゃったね~」 「ちっちっち、負けたんじゃない。譲ったのさ」 「え…あ、そうなの…?」 瀬尾さんが信じかけてる こんなに純真な人を騙すなんて酷い奴だ 「嘘つくなよ、能力使う間もなくやられたくせに」 「違うもん!先手を譲ったんだもん!」 あぁ、マジで譲ってはいたんだな 「つまり一撃…?」 瀬尾さんの一言で海斗は走り去った まあ負けたら後は帰っても良いしな しばらく僕等は立ち尽くしていた
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