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「いや…そいつは…遠慮しておく」
「お?怖じ気づいたのかロコイさんよ?」
「いや…ふざけたヤツを殴る趣味はない」
「わかんねぇだろ?この魔王は実はドMかもしんねぇじゃねぇか」
ゾラは根も葉もないことを平気で自信満々にロコイに向かって言い放つ。
ロコイは、こういうところが、剣術の才能を無駄にしている理由となっているんだろうなと心の中で呟いた。
「魔王がドMだったらな、世界制服しようとするわけないだろう」
「じゃ、何しようとすんだ!」
ロコイは、はぁ…とため息を吐いて、
「自分の方が征服してほしいんじゃないか?」
と言った。
対して、ゾラは「ハァ?」といった表情。
ロコイは、諦めて説明することにした。
「だからな。ドMなら自分以外を征服しようとか思わないんじゃないか?征服って、どっちかというとドSのやることだろう」
未だにゾラは「?…???」だ。
コイツ脳ミソついてるのだろうか。
ロコイは少しは本気で心配した。
「征服とか、そういう類いのものはサディストが行うもので、マゾがやるものでは…」
途中まで言ったところでロコイは気づいた。
『俺は何を言ってるんだ?これ、強非にならないか?いや、それ以前に強非ってなんだ?』
※後半、おかしいのは作者に洗脳されたせいです。
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