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宙を舞うゴキノコ。血の代わりに撒き散らす胞子が風に流れる前にスランザイダーが火炎の魔力の砲弾で焼き払われる。
『くっそぅ!この味噌汁結構美味いじゃねぇか!!』
『おいコラ散々ツッコミ入れてた奴が戦闘中に味噌汁啜んな。』
『それ炊飯器なんだっけか?米くんね?』
『悪いな、今炊飯器で作れるピラフを作ってるんだ。』
『こっちはコンソメスープを出そう。』
『畜生持ってけ秋の五目ご飯!!』
『ひゃっほう松茸多めじゃん!』
飯トレードを開始したユートとリン。
明らかな舐めプに憤慨するゴキノコ……ではなく、
憤慨していたのはその下、
「あいつらなにやってんのよ……!」
「こっちがキノコリッカー倒して疲れてるってのに飯食ってんのかよあいつら……」
「疑問。先程声高らかに、誰も聞いちゃいないのに一人で叫ばれていた「永劫不変の深淵の闇(イモータル・アビスメア)」、それを発動したらば最後、身体を蝕む闇が常に己を絶好調の状態にし、文字通り永劫の間戦い続けられる……その力があれば空腹程度どうとでもないのでは?」
「おぐぶっ!」
↑流石に中二過ぎたので小声で独り言的な感じで言ってたのに聞かれてたことと思い切りバラされたことで吐血。
「つまんないぞけんてー!」
「けふっ……」
↑死する時は前のめりに
「け、ケン……ごほごほ、剣帝!!」
無理もない、倒れた剣帝の前にいる二人は中二アイテムの大量保有者と中二存在のキメラなのだから。
『夕餉でしたらこれを終わらせたら食べられるのですから我慢すればいいでしょうに。
ハクティアさんは食いしん坊ですねぇ。あら、この栗羊羹美味しい。』
「間食してると太るわよ」
「……うぐっ」
↑やっぱりおやつは欠かせない人
『ご心配なく、マスターには及ばねど私とて理を外れし者の端くれ。
カロリー計算も消費も完璧で御座いますし、そもそもこの程度では一日の燃費の足しにもなりません。』
「ううっ」
↑依頼とかで動いてるし大丈夫だよね!とタカをくくって体重計に死の宣告を受ける人
剣帝に覆いかぶさるように全帝が倒れ伏すのだった。
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