第一章

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『謝らないで下さい…』 「いえ…」 長い沈黙が二人を支配する… 『で、でも私には力なんてありませんよ!? 母には少しあったのかもしれませんが、私には全くないんです!!』 「……眠ってるだけです…」 『へ!?』 「多分記憶がないのもそのせいかと… 力が覚醒すれば記憶も…保証はありませんが…」 『記憶が戻ったら…私じゃなくなるのかな…?』 ふっ、と思った不安のことを口にした。 「大丈夫です…貴女は貴女のままです…」 優しく…まるで包み込むように笑う。 月乃の不安も消えていく… 『亘さん…』 「さて…貴女にはやってもらいたいことがいくつかあります。」 『?私に?』
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