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『肉体がない…なんか悲しいね…その夜叉は…』
人間のそういったドロドロした感情から生まれて忌み嫌われた鬼が哀れで可哀想だと思った…しかも肉体がなくただ憎しみと怨念の塊であるその邪鬼が…
「へ!?」
それを聞いた神崎は驚いたような表情を浮かべた。
『へ?…わた…し何か変なこと言いました?』
「い、いえ…そのように思うとは意外で…
やはり…似ている。」
『?』
「…なんでもありません。
しかし夜叉は貴女の一族を滅ぼした相手ですよ?
たしかに月影一族と関わりがあまりないといえ…」
『…そうですよね。
ごめんなさい…あんまり実感がなくて…えっとどれ程の方が亡くなったんです?一族というぐらいですからかなり被害がでたんじゃ…』
「はい。約600人です…」
『600!?』
あまりの死者に驚きが隠せなかった。
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