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おかしい…まるで私の声が…
月乃は、ゆっくりと男に手を伸ばす。
しかし触れる寸前…
ブワッ!!
月乃を更に深い闇が包む。
『きゃぁぁあ!?』
苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい!!
誰かぁ!!
月乃は男に手を伸ばす。
しかし…
「なぜだ…」
穏やかな顔は一変して恐ろしい形相になる。
「なぜ、俺を裏切った!!
許さない!!お前だけはぁぁぁ!!」
『!?』
あれ…?なんだろう…凄く悲しい気持ちに…
「ぐわぁぁぁぁあ!!」
苦しみの叫びが辺りに響く。
『ち、違うの!わ、私は貴方を裏切ってないよ!!
だから!』
そこまで言った時、男は消えた。最後に憎しみの眼差しを残して…
その途端、月乃を覆っていた闇が消えた。
次は広大な荒野が出現した。
『さっきのは…?』
男を捜すがもう何処にもいない。
そのかわり…茶髪の青年が立っていた。
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