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自分のいろいろなモノが受け入れられないと徐々に知っていく仮定や。
自分のまた別ないろいろなモノが徐々に崩壊し僕を見かぎって消えていく仮定。
それは本当に本当に恐ろしく苦しく、例えればすごく大きな両手に体をバキバキと雑巾と同じ様に絞られる様でした。しかも少しずつ少しずつ長い長い時間をかけて。
ですがやっと全て失い終わって、まるでそうする事に初めからなっていた様にあの屋上に上りひっそりな夜に立っていた数十分、僕は本当に幸福でした。
その時の僕はすっきりと単純に僕でした。僕がいるということ以外に完全に何も存在しなかったのです。
やっと終えたのだと冷えた空気を深呼吸して、まるで三百年続いた二学期をなんとか耐え忍び、これから百年の夏休みといった感覚でした。
ですが何故か助かってしまい大きな後遺症も残らなかった僕は、結局また生きることになったようでした。
なぜそうなったのか上手く書けそうもないし長くなるので省きますが、1つ心に決めた事は、人生において出来るだけいろいろなモノを積まないようにしようという事です。だって同じ僕が生きるのだから同じ事になるのは目にみえています。
ですが最近思うのです。別に頑張って積んでも良いのではないかと。
なぜなら僕は一度あの幸福を味わっているのだから。
勿論、また無くしていくのは同じだけ恐ろしく苦しいでしょう、けれどそれはあの幸福に近づいていくことも意味するのですから。1つダメになる度に、僕は恐ろしさと苦しさと同量の快感も得られると思うのです。
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