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4月7日、始業式。
わいわいがやがや、と玄関前では皆が騒いでいる。
(...クラス発表、か。)
「おーいッ!!!ヒナ氏、早朝からフキゲンですなぁ」
「...んぁっ、瑠璃~っ!おはよ。混みすぎててクラスわかんないし...先行きたくても行けない状況なの」
「あ~、ま、とりあえずオハヨー。うん、あたし多分5組確定だから!ヒナ氏は1組でしょ?...ここのガッコ、成績順じゃん?」
「だいたいね...成績でクラスを.....ってあんたねぇ!!ちょっ、るーーーりーーーー!!!」
叫ぶヒナをよそに、瑠璃は走り去っていった。
(っもう、瑠璃のヤツーーー)
「帰りに仕返ししてやるかんなあああああっ!!」
と女性らしからぬ言葉を放ったヒナは少し後悔した。
なぜなら目の前には可愛らしいお人形さんみたいな娘が、うるうる瞳で何か訴えているではありませんか。
「あ、あはは。ごめんね?あたし大声出しすぎちゃったかな?」
「いえ...」
少女は顔色変えず言った。
その後、こう続けた。
「...ぅ、あの、あなた、す、すすすスカートが、捲れて、あっ、あの、みえています...よ....」
?
可愛い顔して意外と毒舌パターンか!?
しかし、理解に時間はかからなかった。
なぜなら
「さ、さっきから後ろがスースーしてるなーとは思っていたの。ありがと」
自分自身で、勘づいていたからだ。...瑠璃の仕業だと。
「うふふ、よくありますよねっ。鞄でスカート捲っちゃうこと...」
と、その美少女は天使の様な微笑みでその場を去った。
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