ヒナ様の日常。

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「~♪♪♪」 口ずさむ。今日の歌。青空だから、タイトルはどうしようかな。とか、考えながら、歩く。 「~♪♪♪♪」 「・・・・ヒナ様?」 「~♪♪・・・ん?」 甘い香りと共に風が流れた。 河川敷の花も揺れている。 「お...おはよう、ございます!」 「おはよ、香梨乃....って、あんたそれ!!!制服...?」 「あ、え、せーふく、ですよ?」 ヒナは驚きに驚きを重ねて、半放心状態になっていた。 なぜならその原因、そう、香梨乃の”制服”とやらが凄まじかったからである。 当の本人は困りながら「ふぇ...?」だの、「あぅ~」だの謎めいた声を漏らしている。 ヒナは決意を固めた様なまっすぐな目で香梨乃を見つめ、 「帰ろう。」 とだけ言った。 私立星十字学園は白を基調としたロングセーラータイプの制服である。セーラーコートは半袖、長袖があり、春夏、秋冬と分けて着用する。デザインも微妙に違っており、制服に、してはかなり凝っているといえる。 当然、”各々の着こなし”というのが出て来るわけで、中にはコートを敢えて小さめのサイズにし、短めに着こなしている生徒や、その逆の生徒も見受けられる。靴下に至っては、特に規定は無く、しましまニーソ女子やタイツ女子など、多種である。 香梨乃はというと..... そのどれもを超越したスタイルであった。 セーラーコートだけは健在なのだが、前を全開にし、胸があらわになっており、ミニスカートは校則云々ではないくらいの短さで、純白のぱんつが覗いている。ニーソックスは幸い、”いつもと同じ色”であった。
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