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ヒナは脱ぎ捨てた自分のパジャマに視線を向けながら思った。
(そういえば・・・パジャマ・・・なんか幼いかな・・・・)
ふと・・・・
思い出した。
(なんか、昨日出会ったばかりの香梨乃が着ていそうなデザイン)
妹だったらな・・・・と思う自分の心を抑制しながら、ヒナは急ぎ足で階段を降っていく。
トーストの匂いが立ちこめるリビングでは、いかにもな朝の風景が広がっている。
ヒナは星座占いを見たり、携帯を時々チェックしたりし、その後身だしなみをある程度してから学校へ向かう。
「いってきます」
青空だった。このまま学校へは行かず、ピクニックでもしたい、と思ってしまうような、空。
しかし、足取りは軽い。いつもは諦める点滅信号も、今日は走って渡りきるほどに。
所々で会う知り合いに挨拶を交わしながらヒナは学校へと向かう。
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