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「もう、分かってたなら早く言ってよ」
「だって言う前に人の中に突っ込んでいったから言う暇なかったもの。もう少し落ち着いて行動して……」
「う……。はい」
言い返す言葉が無かったのか素直に凛花から返事が返って来た。
しかし、元々右から左へとただ受け流すだけでとどまる事の無い性格もあってかすぐにもとのテンションを取り戻す。
「ね、教室どっち?」
そう言われて私はカバンからこれも前もって郵送されていた学校の地図を取り出した。
「ここ……」
地図を横から覗いていた凛花に高校の位置と今居る位置を指した。
「うわ。遠っ!!」
今私達は幼稚園から大学の土地のある入り口に立っていて、学校の校門は各校舎の建物の前にも存在している。
目の前には幼稚園の門が立っており、大学と高校の校舎は入り口から一番遠い所に立っている。
幼稚園の建物は勉強などの教室と運動場、体育館があり、その奥には小学校と中学校があるのだが理事長のこだわりらしく各校舎は全て二階建てとなっており、階数が減るという事は校舎の敷地面積が必然的に広がる。
広がった分高校や大学の校舎の場所は奥へ奥へと押しやられるのでどうしても遠くへと行ってしまうようだ。
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