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朝と同じように席に全員が着いている事を確認すると私達に背を向けて黒板に縦書きで『艸凪 紫』と書いた。
名前だろう。
顔文字によく使われる艸と言う字体が名前の中に入っているものだからどう読むのか分からない人間が多いのだろう多少教室がざわついた。
「はい、じゃあ皆さん式お疲れ様でした。私はこのクラスの担任の艸凪 紫(クサナギ ユカリ)と言います。1年間皆さんといろいろな事を学んでいきたいと思っているので高校生活、すてきな一年になるように勉強に部活、課外活動などあり大変だとは思いますが楽しんでいきましょう!」
そう言うとニッコリと艸凪先生は子供のように可愛いらしい笑顔を見せた。
ぱらぱらとまとまりの無い拍手が教室に響いた。
こういうときに迷わず拍手する者、何となく出遅れる者、叩いている振りをする者が大きく分けて出てくる。それが人数の少ない教室だと結果何とも言えない状態を作り上げる。
とうの拍手を受けた先生は恥ずかしそうに「ありがとう」と小さな声で言っている。
すぐに拍手は止み「じゃあ、こっちの入り口側の人から順番に名前と出身中学何か一言!」と先生が言い、一番最初に指名された生徒が「えー」と言いながらお決まりの指定された内容と「よろしくー」と言った内容を次々に発言している。
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