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「ゆぅー!」
そう聞こえて振り返るよりも早く私の背中にずしりと重みが加わり何の用意もしていなかった私の体は重みの掛かった方向へと倒れてしまった。
「わっ」
そう言ったが早いか私は地面に顔面を強打した。
「……」
「ゆう?大丈夫!?」
「……ん」
いつまでも転がっているわけにはいかない。
とにかく起き上がったが顔が痛い……。
「凛(リン)、痛いんだけど」
「ごめーん。や、目の前にゆうが見えたから」
反省の色など感じられない程に明るい声でとりあえずの謝罪が聞こえた。
幼なじみの霧嵜 凛花(キリサキ リンカ)は「ごめんね?」と謝ると直ぐさま話題はクラスの事へと変わっていった。
「ね、今度はおんなじクラスだと良いね」
「んーそうだねー」
「あ、でも親戚って同じクラスになれないんじゃ無かった!?あー。またゆうと離ればなれかー」
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