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物陰の小隊たち
「おーい!さっさと起きる!ヒデアキ!」
…朝か。今日もいつもどおりの朝。
「少しは急いで!朝礼が始まるよ!」
声の主が少し高めの声でそういうと、俺はのそっと毛布から抜け出し、準備を始めた。
ベッドの近くに干してある替えの軽装軍服(右胸元に白で6と描かれたブラックのシャツと、背中に黒で神とプリントされた緑のジャケットを羽織り、ポケットがサイド、太もも、臀部に合計6つある緑のカーゴパンツ)をそれぞれ引き寄せた。
カーゴパンツとシャツを着て、ジャケットを手に取ったとたんに、先ほどの声の主が俺の手を引いて走り出した。
「うぉわっ…」
「ヒデアキ!あと5分なんだ!早くいくよ!」
声の主は部屋のドアを開けて外に出た。
外を見ると、12人の男女が軽装軍服を着て、休めの体勢で一列に並んでいた。
俺と声の主は慌ててその端に並んだ。
俺は一番端で改めてジャケットを着て、夢の続きを考えながら後ろ手を組んだ。
その後すぐに、俺たちの出てきた部屋ではない、目の前にあった部屋から軽装軍服の女性が出てきた。
歩いてきて、ちょうど列の中心らへんをとり、5歩分ほど離れたところで止まった。
彼女は、いつものごとく声を張り上げた。
「6番隊!礼!!」
一斉に、俺たちの列の全員が45度の礼をした。
俺たちは神様に使える6番小隊。
今日も任務漬けの一日が始まるのである。
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