タイムスリップ!?

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(この人、今“珍妙(珍しくかわってるもの)”って言おうとしたよね?? 普通に制服だよね? 珍しい……かなぁ?) 「あなたこそ、どうして着物を着ているんですか?」 「どうしてと聞かれても…町のみんなは着物を着ているようだけれどね。もちろん、私も」 「え!?」 襖を開けて見てみると、抹茶や甘い香りがさっきより強くなった気がした。 それと同時にさっきから聞こえていた話し声も大きくなった。 どの人も、普通の服じゃない。 洋服じゃなく、全ての人が着物だった。 「あれ……?ここはもしかして映画村ですか?」 (映画村なら、こういう風景はあるはずだよね? なんというか……江戸時代にいるような……) 「映…画…村?そんなものはここにはないよ」 (うそ………どう言うこと??) 嫌な予感がしてきた。 この世に起こることの無いことが起きているなんて。 「あの……すいませんが……今は何年ですか?」 「今は文久四年だが……どうかしたのかい?」 「ええ!?!?」 (文久四年!? 本当に江戸時代!? そんなはずないよ!!) その嫌な予感がだんだんと確信になってくる。 「それは年号ですよね?今は平成ではないんですか?」 「“へいせい”って…一体何なんだい?」 「え……?」
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