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でも急いでいたのもつかの間。
急に七海はピタッと走るのをやめて立ち止まった。
「…あれ?」
「ん?どうしたの、七海?」
「あんなところに神社なんてあったっけ?」
「え?どこ?」
七海が言うには、森の奥の方に鳥居が見えたらしい。
(あ、あった)
「本当だ、私も気づかなかった…」
「ねぇ、櫻。学校終わったら一緒に見にいかない?」
「うん、いいねー!」
私達は放課後、その神社を確かめることにした。
そして、再び学校へ向かおうと思ったが…
(…ん?
そう言えば……)
「ねぇ、七海…?」
「な~に?」
「今日って日本史の授業あったっけ?」
「あったよ~!ほんと、眠たくなるよ~」
「嘘っ!」
(教科書、ベッドの上に起きっぱなしにしてきちゃったかも…!!)
「どうかしたの?」
「教科書忘れてきたかもしんない!」
「………。はぁぁ……」
「どうしよう!私、取りに帰るね!!七海、先に言ってて!」
私はそう言い終えるとすぐさま家へと走りだした。
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