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「え?あっ、ちょっと!櫻~?遅刻するよ!!?」
そんな七海の声など、私には全く届かなかった。
「ったく……頭脳明晰、絶世美女のわりにはお寝坊さんで、忘れん坊。大丈夫なのかしら……」
ーーー私が七海と会えたのは、この日が最後だった。
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「あぁぁぁもう!!なんでこんな日に忘れ物なんてしちゃうのよぉ!!私のバカバカバカバカ…!」
(今日も私が寝坊しちゃったから、ただでさえ遅刻寸前なのに…。
もう遅刻決定だよ!
でも、日本史の教科書には授業のプリントやメモも挟んでるから必要だし……)
「ま、遅刻してもいっか。今日だけのことじゃないしね」
開き直って遅刻を決意した私は、ゆっくりと家へと歩きだした。
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