狂廻録

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 ――暗い  どこまでも、深く深く堕ちていくような感覚  人は極限まで疲れると夢を見ないとか言われているけど、これはきっと違う  何も無い  暗闇の中、ただゆっくりと堕ちていく……そんな夢 『さようなら――』  えっ…?  妙に聞き覚えのある声が頭に直接響いてくるような……  わからない  誰……?  お願い待って。何処にも―― ・ ・ ・ 「はっ……」  いつの間に寝ていたんだろう。時間は窓はおろか部屋自体何も無いから確認出来ない。館で誰か動いてる気配は……マリアはいつ寝ているか分からないから別として、吸血鬼組は寝ていて咲夜と他のメイドが少し、となると朝だろうか……  いや待って 「待って、待って待って待って。ベルは何処……」  声に出した所で誰かが答えてくれる訳じゃない。それくらいわかってるけど、それでも出さずにはいられなかった  それよりも何処に……最後にいた場所は……此処…?  残された微かな気配を辿り、行き着いた先はまさか僕の部屋……何故入ってきた事に気付かなかったんだろう  ……いや、気付くことが出来なかった?  僕を眠らせたままに必要があったという事…? 『さようなら――』  ふと、眠っていた時に聞こえた言葉が脳裏に浮かぶ  まさかアレは…… 「ちょっと優闇、ベルがいないんだけ……ど……ねぇ。」  そんな時だ。先程まで寝ていた筈のレミリアが勢いよく扉を開けて駆け込んできたのは。……それに、どうやら用件は僕と同じ 「僕も知りたい所……ん?」  急に話に勢いが無くなったけどどうしたんだろうか 「何で、あんた涙流してんのよ。」 「えっ…?」 .
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