14人が本棚に入れています
本棚に追加
全ての話が終わり、皆が散り散りに去っていくなか、私は廊下でティアを待っていた。
ティアは私を今まで機械扱いしたことはない、だから、声の事を話して見ようかと思ったのだ。
教師が数人私に目をやりながら通り過ぎていく。
居心地の悪さを感じていたら、ティアがやってきた。
私に気付いて笑顔を向ける。
「シアか。どうした?」
「あの、ティアさん…実は…」
「………………そうか、声が…。」
私が先日の不思議な声の話しをすると、思慮深げに声を落とす。
少しして柔らかく微笑んだ。
「なかなか勇気が必要だっただろう、シア。
俺に話してくれて有難う。
声の事だが、俺自信が聞いたわけではないし、あの少女の他に生存者がいないとも限らない。
つまり断定は出来ないわけだが…だが可能性としては充分ある。
シア、今回のミッションは皆の力が必要になる、お前も頼むぞ」
力強く肩に手を添えてにこやかに微笑みながら言った。
その言葉に勇気付けられて私はコクりと頷く。
最初のコメントを投稿しよう!