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魔族、と聞いて私の表情が曇ったのを見た燐火は慌てて両手を振る。 「あっゴメンね!気にしてたなら謝るよ!!」 「違うの、そもそも私は、生物でもない、機械人形なんだって言われた」 「機械…なの?」 「そんなわけないじゃん!!私は人間だもの! ちゃんと両親と暮らしてたし、子供の頃からお転婆って言われて育ったんだから!」 私の剣幕に押され紅がゴメンと笑顔を見せた。 余り笑ったところを見れないぶん、こうしてふとしたきっかけで見れる笑顔はよく笑う子より輝いて見える。 紅はとても美人だ。 「君が気にしてるのもわかるけど…でも、検査結果を偽ったりする必要はないと思うんだよね…」 「………そうだね」 紅の言う通りなんだろう。 わざわざ変な嘘をついても先生にはなんの利益もないのはわかるけど…。 でも…。 それならこの幼い頃の記憶はなんなのだろう。 家族の温もりも何もかも…嘘だなんて、思いたくない…。
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