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あの幻聴はアレから全くないまま数日が経っていた。
頭痛は時折小さくくる程度である。
でもその頭痛も幻聴の日から始まった事で、何かしら繋がりがあるのかもしれない。
私は声の主を気にしながらも誰にも言えなかった。
ただでさえ機械扱いする教師や先輩がいるのだ、幻聴が聞こえる、なんて言ったら、次は「電波」だとか「受信」だとか言われそうで怖かったからだ。
……キカイ、とか、自分が一番理解自覚しているから、あんまり他人に肯定したくない。
わかってる、私自身も。
でもまだ心の何処かで人間である望みを捨てられずにいる。
でも声が聞こえたのも事実だ。
もしあの声の主が何かを訴えたくて私にそれが届いたなら、何か行動しなくてはならない。
そんな事を考えていた次の日の朝、学園で朝会が開かれた。
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