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陽介「先輩。」
和花「ん?なんだ陽介。」
陽介「この部って読書部ですよね?」
和花「当たり前じゃないか。どうしたんだいきなり。」
陽介「いや、今更な疑問なんですけど、読書部なのに本を読まなくていいんですか?」
和花「本当に今更だな。ふむ……では陽介に質問なんだが、この学校の売り、“セールスポイント”とは何だ?」
陽介「部活動に力を入れている事ですか?」
和花「そうだ。そして、そのおかげかこの学校には多種多様な部活動が存在している。」
陽介「確か同好会とかも入れれば50以上は軽いらしいですね。ですが、部活動が多い事に読書部が読書をしないこととの関係は……。」
和花「部活動が多いということは生徒会や教師が一つ一つの部の内容を把握することが難しくなる。」
陽介「それは確かにそうですね。」
和花「つまり何が言いたいかと言うとだな。……一つくらい何もやらない部活動があってもバレないだろうと言うわけだ。」
陽介「…………。あれ?学期末にある部活動報告はどうしてるんですか?」
和花「適当に嘘書いて提出してる。」
陽介「……。」
和花「……いいか、勘違いされないために言っておくが、何もしないというのはこの部の伝統だ。決して私の代からそうなったのではないぞ!違うからな!」
陽介「……別に何も言ってませんよ先輩。」
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