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「いいか、ララ。 ヴァチカンに離脱したら
炎を纏うんだ。
そうすればお前の姿は奴からは見えない」
「うん」
ララの返事に満足そうに頷くと、獅郎は
懐から紐の付いた鍵のようなものを
ララの首にかけた。
「これは"導きの鍵"
如何なる時も如何なる場所へ行くことが
できる
さあ これを使って行くんだ」
獅郎がそっと背中を押す。
ララは一歩を踏み出しかけて、
立ち止まった。
「ララ?」
「ごめんね しろう
わたし、やっぱりずっとかくれているのは
できない
かくれて、おびえていきるより、
たちむかって
いきていくほうが、ずっとずっと
いいとおもうの
わたし、もうひとじゃないから
だからね、エクソシストになるよ」
「おま……っ」
驚きでこれ以上ないくらい目を見開く
獅郎にララは満面の笑みを贈った。
その笑みに獅郎は諦めたように頭を掻くと
豪快に笑いながら再度ララの背中を押す。
「よーしわかった!!
気が済むまでがんばってこい!!」
「うんとつよくなってかえってくるから!
いってきます…!!」
終わりじゃない
ここから始まるんだ
確かな決心を胸に、ララは扉の向こうへと
消えていったーーーーーーーー……
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