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校門に『入学式』と書かれており、レンたちは一層気分が高まった。
校舎に入って直ぐ仮設の掲示板を見つけた。
その仮設の掲示板には、新入生のクラスと出席番号が書かれているようでたくさんの初々しい学生がその掲示板に群がっていた。
「ちょっと待ってて。」
そう言ってトシヤは学生の群れに突っ込んでいった。
━━行動力あるなぁ…。
感心して見ているとしばらくして、トシヤが小さなメモ用紙を一枚持ってこちらに小走りに走ってきた。
そして、ニコニコして口を開いた。
「同じクラスだったよ。一年一組十一番川崎レン。」
人懐っこい笑顔でクラスと出席番号まで教えてくれた。見るとトシヤはヘヘっと笑っていた。
「ありがとう。トシヤは何番だったの?」
「俺は三番だった。俺も1111って書きたかったよ…。」
レンは『1111』という番号に疑問を持った。
━━何だろう?『1111』って。わからないことは聞いてみよう。
「『1111』って何?何の番号なの?」
するとトシヤは不思議そうにレンの顔を覗きこんだ。そして何か閃いたかのように、
ん?あぁ、俺の行ってた南中では学年、組、番号の順に数字を書いたんだよ。」
「なるほど。四つの番号だけで自分を表現できるんだ。なんかすごいね!」
レンは、目を輝かせて行った。
すると、トシヤは少し照れへへっとまた人懐っこい笑顔をむけた。
「そろそろ教室行ってみようぜ。」
そう言ってレンを促した。
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