いざ異世界へ

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捨てるのは、もったいないような気がする。 「使えそうなやつ、何個かもらっていい?」 バレないかどきどきしながら青空に聞く。 案の定不思議そうな顔をする。 「悪の組織を捕まえるために」 バレないようにそれっぽいことを言ってみた。 あぁ…という顔を青空はする。 沈黙が長引く。 「そんなこと、俺がやれば済むことだろ?」 沈黙を破ったのは青空だった。 言い返す言葉が見つからない。 この時、2人の思いは同じだった。 ((拘束道具をどうにかして自分の物にしなければ)) SとMの戦いが今、始まる。 ただ…お互い相手に悪いと思っているが、どちらも邪な気持ちしかないのだ。
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