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だが、2人はまだ気づいていない。
道具があるだけでは自分達の欲求を晴らすことができないということに。
「それじゃあ、外行こうか」
私は、青空の手を取り、会議室を出た。
出たのは良いのだが、思いっきり酒場のような雰囲気。
これがギルドか。
ギルドにいるついでに、ギルド登録を済ますことにした。
手をパッと離し、青空に呼びかける。
「ギルド登録しよ?」
が、反応はない。
それもそのはず、青空は大好きな女の子と11年ぶりに手を繋いだのだから。
顔は赤く染まり今にも湯気が出そうだ。
極めつけに首を傾げ、上目遣いで青空に向け、手を左右に振る涼。
青空は幸せそうな笑顔を浮かべ、鼻血を手で抑えるので精一杯のようだった。
ギルドにいる人々は皆、青春だなと、温かい目を2人に向けていたという。
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