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お姉さんに言われ、後ろを振り返ると、さっきまで鼻血を垂らしていたとは思えないほど、クールな顔つきをした青空がいた。
「あっこの人もギルド登録するんで紙ください」
きょとんとした顔の青空に裏返った用紙を渡す。
「ギルド登録するのに書かなきゃなんだって」
なるほどという顔をし、青空はペンを進めた。
そして、ペンが止まる。
少し困った顔をし、受付のお姉さんに話しかけている。
「絶対に全部書かなければいけないですか?」
「はい、絶対です。
ちなみに私の魔法で嘘をついているかどうか分かるので、嘘はついちゃだめですよ」
お姉さんの最後の言葉に、ギクリとした態度をとる青空。
というか、そんなに困る内容なかったと思うんだけど。
そう涼が思うのは当然で、青空の紙は涼が記入した内容とはまったく別の内容であった。
受付のお姉さんのイタズラ心によるものである。
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