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ある日、休憩時間に由子ちゃんと高校2年の美香ちゃんとおしゃべりしてたら恋愛の話になった。
『美香ちゃんは彼氏いるの?』
『いや、いないですよ~。』
美香ちゃんは目が大きくて可愛い顔立ちだけど、部活とバイトで忙し過ぎるのか、あまり恋愛には興味なさそうな感じの子。もちろん彼女たちも大矢野マネージャーグループ。
『由子ちゃんはいるの?』
美香ちゃんがポテトをつまみながら聞き返す。
『う~ん。前はグッチだったけど、彼女がいるみたいなんだよね。今は村尾君が気になるかな?』
手に持っているドリンクのストローをいじりながら、ちょい照れた感じで由子ちゃんが答えた。
村尾君は1歳下の大学生。しかもバイト先で『御三家』って呼ばれてるイケメン3人のうちの1人。
『あぁ、なんか意地悪っぽく振る舞うけど、面白いよね~。
ゆみちゃんは?』
うわ~。キタ~!
一瞬にして心拍数が上がるけど、ここは平常心で…。
『私は…高木くんかな?
なんかクールで愛想がいい訳ではないけど、優しいし、気遣いしてくれるし…』
バクバクする心臓をバレないように、“ちょっと興味があるレベル”っぽく答えてみた。
すると由紀子ちゃんが
『高木くんはマジでカッコいいよね。ゆみちゃん、コクったらいいのに!』
なんて言い出した!
『いや~、無理やけん !自信ないし(汗)
釣り合わないし…。』
『良いじゃないですか!
だいじょうぶですよ!
私はゆみちゃんと高木くん、上手くいくと思うけどなぁ。高木君、クールだけど、何気にゆみちゃんに対する態度って、私たちのとはちょっと違う気がするもん!
応援するけん、頑張ってよ。』
って、美香ちゃんもけしかけてきた。お祭り気分でワッショイ的な感じですよね、お二人さん。
でも嬉しいことを言われて、単純な私はこの勢いでいっちゃおうかな…なんて思い始めた。
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