ある冬の日

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私の意識が幽体離脱みたいな感じでいると、別の男の子が私たちの席にきた。 『お~。由紀子ちゃん、今日も可愛いね。あれ?今日は休み?』 『おつかれさまです。休みだけど、友達とショッピングのついでにお茶をしにきたんです。 ゆみちゃん、彼が溝口さん。』 由起子ちゃんが満面の笑顔で紹介してくれるけど、私は 《…あ~、濃い系のカッコいい部類だけど、やっぱりチャラいな…。》 なんて思いながら、挨拶を返す。 『はじめまして。由紀子ちゃんと同じ短大の…』 『へぇ~、お友達も可愛いじゃん! 溝口です。俺、着替えてこないといけないから、これで。 ゆっくりしていってな♪』 嵐のようにグッチは更衣室らしき方に消えていった。 《何なの、あの人? やっぱ無理だわ…あぁいうタイプ…》 心の中でボソッと呟いてしまうが、 『ねっ♪グッチ、カッコいいでしょ?でね、この前も…』 その後の由紀子ちゃんのグッチの話は続く( ̄ー ̄) 『でも、軽そうだよ~。』 『いや、でもこの前…で、本当にいい人だよ。』 なんて話で時間が過ぎた。
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