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仮入部期間も終わった頃。
なぜ、俺はまたこんなことをしているんだ………
「高山部長、俺ら入部します!」
下校しようとして、武道場の前を通りかかった俺をそこに引っ張り込んだ挙げ句、そう高らかに勝手に宣言する高津戸。
「おいっ待てよ!俺は、しないんだ!」
「えー入部しよーよ!」
「だから!俺は、………」
そこまで言って言葉が、出なくなってしまった。高津戸には、手のことを言っていない。
沈黙する俺ら。
それを破ったのは、高山部長だった。
「園城寺話があるんだけど。ちょっと来い」
「………はい」
じっと俺を見つめる高津戸の前を通り抜け、高山部長の後ろをついていく。
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