2人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
にこにこする高津戸。
初めに会った時から思っていたが、人当たりのいいやつだ。
俺も名前を書く。
『園城寺 秋羅』
これが俺の名前。
相変わらず画数多くて、嫌になる名前だ。
「珍しい名字だな。なんて読むんだ……?」
高津戸が聞いてくる。
確かに読みづらい名字だ。
「『えんじょうじ』って読むんだ」
「お前ん家、寺かなんかか?」
「ごく一般的な家だよ」
笑いながら、そう高津戸に言い、高山部長に紙を渡した。
「じゃぁ2人とも中入ってー」
俺と高津戸は、促されるままに中へと入った。
最初のコメントを投稿しよう!