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その日は夏休みが終わって始業式の日だった。
俺がいつも通り教室に入るとやたらと教室がざわついていた。
皆、何かを楽しみにしているようだ。
俺には皆が何の話で盛り上がっているのか分からない。
後から入ってきた俺は完全に蚊帳の外だった。
俺はそんな雰囲気を特に不快に感じることはなかった。
そうして俺は窓側の自分の席に向かってく。
すると、俺の後ろの席の安齋瑞穂(あんざいみずほ)が俺に気付いて急かすように手招きしていた。
「おはよ。みんなどうしたの?今日なんかあったっけ?」
一応訊いてみた。
「あ、やっぱり本城くん知らないんだぁ。…知りたい?」
そんなこと言われたら気になるに決まっている。
「まぁ、俺だけ何があるのか知らねーってのもな。」
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