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「ふふっ。やっぱり教えてあげなーい。」
瑞穂はにっこりしてそう言った。
「じゃあいいや。」
そう言って俺は席に手に持っていたボストンバックを机の上に置いて席に着いた。
すると瑞穂は俺の肩を掴んできた。
「え、それだけ!?もっと気になんないの?」
なかなかめんどくさいと思いながらも瑞穂の方へ体を向ける。
「だって教えてくんないんだろ?それにそんなに気になってねーしさ。」
「もー、ノリ悪いなぁ。」
瑞穂は唇を尖らせて言う。
「はいはい、じゃあ気になるから教えてよ。」
こう言っておけば満足なんだろ?
「じゃあしょうがないから教えてあげる。あのね…」
瑞穂の話を遮るかのようにここで担任の権田彰義(ごんだあきよし)、通称ゴンさんがガラッと教室の戸を開けて入ってきた。
見馴れない女子も一緒だった。
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