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そんな残像を追っているうち、うとうとと気持ちよく眠ってしまいそうになったところで、ふいに自分の名を呼ぶ声に引き戻された。
「………は?ガム…」
「ぅえ?ゴメン、なに?」
知らずソファーに寄りかかっていたせいで、思いかけず近い距離にあったジャッキーの横顔。
自分がそばでにいるせいで、微睡んでいられなかったのだろう。
取り繕いもせず不機嫌を纏わせた視線が、じっと注がれてたことに、今さらながらに心臓が跳ねた。
「…みんなは?て訊いてんねん。」
低くくぐもった声が、台詞を繰り返す。
急に悪くなった居心地に、もぞもぞと床に座り直して、思わず姿勢も正してみる。
「えぇと。エースはジム行くって。アーセナルも、今夜の仕事に備えて弾丸調達せなって一緒に出てった。」
「…ふーん。」
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