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我に帰った。
こうして僕は、現実に戻って二秒後あらかじめ決めていた事を行動に移る。
こわすぎる先生を前にした生徒ならば皆することだ!恐れるな!神経と身体に全てを預けろ!!感じるままに行動するんだ!!!
僕は先生の前から少し下がり、素早く動いた!!
「ホンットすっませんしたっ!」
土下座である。しかも汚い。舞子さんや芸子さんみたいな綺麗なものではない。汚くて醜い。そんな土下座を見た人はいやでもそいつを人間としてしたに見るだろう。
しかし、そんな中でも芸術せいがあるのが僕の土下座だ!!いくらでも観ていられる。いや魅せられている。そんな土下座を僕は必死に身に付けたのだ!!なぜか?決まっているだろう!渚先生許してもらうために!!
…もう一種の愛情表現になりつつあるかもしれない。
中学三年生の告白が土下座…なんて僕でも笑えない。
少し間を置き、渚先生の顔色を伺った。
「……あぁ?」
許してくれてなかった。
ああ。なんて顔しているんだ。あの人絶対お嫁にいけないな。あはは。
すでに泣きそうな気持ちを堪えで僕は必死に謝り続けた。
「ホンットすっませんしたっ!マジでごめんなさい。ぼ、僕が悪かったです。いや僕以外悪くないです!わ、わかりました!すいません気づかなくて!!きょ、今日こ、これしか持ってきてないんです。あ、あとこの服も差し上げます!!!売れば少しなら金になるとお、もうの、でも、もほ、んの許してく、だざい。ホ…ホントに勘弁させくだせいぃ!!!!!」
職員室前、キレてる先生、ほぼ全裸で謝罪をしている生徒。そこに僅かな時間が流れる…。
「…もぉ?反省してるなら早くやればいいのにぃ?わかったわぁ?あとの話は職員室で聞くから早く制服着てぇ?」
最初からこれを所望していたのかっ!マジでこのクソアマがぁああ!!
…っなんて思うわけないじゃん! ってかどうやって土下座しながら服脱いだんだろう。
僕は服を着て厚そうで厚くなく、重そうで重くない職員室のドアを開けた。
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