5人が本棚に入れています
本棚に追加
おっぱいは先生の弱点なのだ。
そのせいか、一度先生のおっぱいで事件が起きた。
ある生徒が渚先生に遠回しにおっぱいの話をしたらしい。悪気があったわけではないだろう。コミュニケーションの軽い下ネタ。よくある話だ。
だがそれさえ渚先生の前では許されなかった。
先生は爆発した。先生の周り、半径10メートル圏内では物は飛び、床は抉られ、壁は崩壊するなどまさに天災と呼べる被害が出た。幸い怪我人は出なかったが、その生徒は一週間学校に来れなくなったらしい。
とても怖いものをみたのだろう。
その事件を渚先生おっぱい事件(僕が命名)と呼ばれ、今でも恐れられている。
そして現在。
僕がその引き金となる一言をいい放ったのだった。
おっぱい小さいですよね…と。
職員室に冷たい空気が流れ始める。誰一人喋らず固まっていた。
「え、?ちょ、ちょ、っと聞き取れなかった…け、ど」
「先生のおっぱいには萌えが足りんのだよ萌えが!萌えがないおっぱいなんて胸板と変わりません!」
「む、胸板!!?」
先生の口が少し震える。
もうひとおしだ!!
「はっきり言いましょう。先生は女としての魅力がまったく!これっぽっちも!!ない!!!」
僕は直ぐ様椅子から立ち、職員室のドアへと走った。
あと5秒。
ドアを開く。
あと4秒。
ドアの前にいた女の子とぶつかった。転んだ拍子に彼女が持っていた美術で使うヘラと部活で使っている教科書らしき厚い本が落ちる。
あぁこれで…。
間接的であろうが、僕はこの子に殺されてたかも知れなかったのか…ホントにこわいわぁ。
あと3秒。
やばい時間が!
僕は立ち上がり、廊下を蹴りながら走る。
あと2秒。
ここで少しスピードを緩める。
あと1秒。
ここで僕は完全に歩くスピードになり、右手をポケットにしまい、左手で指パッチンの形を作る。
0秒。
「おっぱい万歳パッチン」
「…バッコォォオオオオオオオン!!!」
職員室が爆発した。
台風が来たようなそんな勢いて職員室が壊れる。
「うっほ。マジやべぇ」
僕は左手もポケットにしまい言った。
「僕はやっぱりアホだわ」
爆風を背に僕は教室へ歩み始めた。
最初のコメントを投稿しよう!