恐怖、金色の瞳の男

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目を覚ますと、真っ暗な部屋の中で横たわっていた。 目の前に銀に光る何本もの棒が並んでいる。 横たわっていた石床の冷たさに目を細め、起き上がりながら、牢屋に入れられていると悟った。 部屋の真上にある小さい窓(窓といっても四角く空いた穴に鉄柵が取り付けられたもの)。 その窓から射し込む月の光りと、暗い空に、今は夜だということがわかった。 目の前に見える鉄柵を見つめながら、私はその奥にある、この部屋に入る為のドアを見つめた。 『どこ…』 立ち上がり、鉄柵の方に歩み寄っていく。 鉄柵と鉄柵の間は十センチも間隔がなく、肩まで入れるのがやっとだった。 ため息をつき、奥に佇むドアを見つめる。 きっとあの男に拉致られたのだ。 私は人生の終わり、死を覚悟した。 奥に佇むドアを睨むように見つめながら、これからどうしようと口を下げていた私は、ドアの横の壁に何か光るモノがあるのに気づいた。 壁に取り付けられた突起に、ただ掛けられているソレは、先の曲がった、棒状の小さい金具だった。 もちろんそれはこの牢屋を開け閉めすることのできる道具で、死を覚悟したハズの私に希望を持たせた。 “ここから出られる”
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