手紙

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決して作ることの出来ない程よく小さい細い輪郭に、 その細い線にあった、決して作ることの出来ない魅了する目。 決して作ることの出来ない、ぷっくりとした唇が印象的で、 決して作ることの出来ない金に近い茶髪は足の付け根まである長さ。 とても細身のその体は、決して作ることの出来ない柔らかさと、 決して作ることの出来ない全てが羨む形。 透き通るような白い肌は、赤子よりも、どんな素材よりもきめ細かく、うぶ毛さえ生えてはいなかった。 この全てが羨む容姿を持つのは、17才もいかない若い娘。 美しすぎる容姿ゆえ、目を引く体つきゆえ、常に外部からの視線が身体を刺してゆく。 美しすぎる少女。 その美しさは、どこか違った。 何かが違った。 神に使える職に就く、少女の両親は思う。 “美しすぎるこの子は、この世に不釣り合いな美しさを持つこの子は、この世のものではない者の興味を引く。いずれこの子は、運命を変えられてしまう” 少女の両親は、とても過保護に美しすぎる少女を育てた。 美しすぎる少女は気が滅入りながらも、とても美しく、そして口悪い、自分以外の全てを見下す、気の強い娘に育った。
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