第一話「獣、始動する」

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 PPP,,,,   P,,,P,,,    ピピピピP、ガッ!  朝に必ず有る恒例の行事は今の通り「目覚し時計をぶっ壊す」だ。  この方法で生け贄となった時計仕掛けの時計(混沌)は、全16個にも及ぶ。  そんなこんなで僕は布団から這い出てみるが、乱雑に置かれた服に絡まれる。 「ふみいぃぃ……」  情けない声を出しつつ、壁伝いに洗面所へ向かう姿はロリコンホイホイ。  それでもまだ寝呆けている体を何とか動かして、漸く辿り着いた洗面所の鏡と向かい合う。  そうして僕は現実を見る。 「…………はぁ、相も変わらずに耳が生えてる、と」  そう。僕達人類は「ある日」を境に、ケモノに変化してしまったのだ。  因みに僕は犬。タレ耳が今の僕の心境を象徴しているかの様で、結構心に来る。  あ、でも別に嫌って訳でも無いんだけどね?気持ちの問題なんだよ、インスピレーションって言うのかな?そういうの。 「ぷふぃー、さっぱりして気持ち良いー!」  考えていても洗面所でやる事は洗面なので顔を洗った訳ですよ。  こうして呑気に過ごしているが、僕達人類に起こった天災は人類の獣化だけでは無かった。
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