運命の選択

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――――――――――――――― 診断書 牧野 茉奈 様 出生 H7.5.3 寿命 44歳 7歳、玉ねぎを切っている途中、誤って指を切り、3針縫うケガ 14歳、サッカーで足の親指を踏まれ骨折 16歳、自転車の電柱への接触により転倒、腰を痛める(7月) 16歳、〃(9月) * * * 22歳、 「え……22歳……?」 22歳、あばらの骨を骨折し入院 28歳、身体を壊し3ヶ月入院 33歳、二度目の入院、原因不明と診断される。 42歳、9年間も原因不明の病が解明されるがすでに末期。 44歳、8月22日永眠 ――――――――――― 「嘘でしょ……」 「ごめん、ほんとなんだ」 「なんでこんなこと平原が知ってるの!?」 「それは…」 「やだよ…こんなの。死ぬまで不幸だなんて」 平原の胸を掴み涙を流しながら必死に訴える茉奈。それを平原が優しく受け止め、ぎゅっと抱き締める。その平原の頬には一筋の涙が流れていた。 「牧野は、短いけど楽しい人生と長いけど辛い人生どっちがいい?」 「そんなの短くて楽しい人生に決まってるよ…」 「そうか、わかった」 そう言って二枚目の紙を茉奈に差し出した 「これは?」 「短くて楽しい人生の診断書。牧野の寿命と引き換えに幸せな一生を送られるようになってるから」 「寿命と引き換え?」 平原から渡されたプリントに目を通し、寿命が書かれている欄を探す …………あった 22歳、8月22日永眠」
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