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「(……これは男に送れよ……男だったら、喜ばれるぞ)」 そう思いながら、手の甲を口元にやり、照れた顔を隠す 照れた顔を見られるのは流石に恥ずかしい…… そしてさっと手紙をリュックにしまう ……今日の放課後に屋上に行くことは分かった…… 「(しっかし、こうなると……モテモテのプリンスの気持ちが分からなくもない……かもな)」 俺の学校には、モテモテプリンスがいる(ちゃんと男のな) 俺の左隣の靴棚…… 以前間違って開けた時に漫画の如くバサバサと恋文が落ちてきた…… それ以来、寝ぼけてても絶対に開けないと決めた たまにそこを本人が開けている光景を見るが、あの時が最高量だった(らしい)ので、今は少し落下している程度だ 「(まぁ俺には関係ないだろうけどな)」 そんなことをぼんやり考えながら靴のつま先をトントンとしていると、何人かのグループになった女子がこちらに来た 「おはよぉ~麗君!」 ……俺は声が低いけど……なんで女ってこんな甘ったるい声が出るんだ? あぁあと上目遣いとかどうやってんだろう…… 後で見よう見まねでやってみようか…いや止めとこ…… 「やぁ、みんなおはよう」 「きゃっ、麗君と目が合っちゃった!!ラッキー!!」 「あっ、いいなぁ~」 「(……俺、外見てたんだが)」 ・
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