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負けを認めた教師になおも食ってかかろうとした内藤少年は、廊下中に響き渡るその呼び声にチッと舌打ちした。
「ちょっと何その手! 信じらんない……竹刀握れなくなりますよ? 先生、俺が保健室に連れて行きますからあとはご心配なく」
つぶらな瞳をくるりとさせて、その少年は微笑みながら言った。
「あ、ああ。よく手当てしてやってくれ……」
その華奢(きゃしゃ)な少年の登場に救われた教師は、バツ悪そうに笑いながらそそくさとその場を離れた。
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