200マイル

200マイルとそのスピード

彼は家出少年だった

家を出てからどれくらい経っただろうか

ボサボサに伸びた髪とシャツとジーンズで軽装

大型のバイクに跨がり随分と遠くまで来てしまった

次第に少年は自己存在を問い始める

彼は生きる事の意味を興奮へ求め、

速さと高さが彼を成り立たせていた

喜び、興奮、悦楽、これらは苦痛や煩悩を消し去り時に予想以上の報酬を運び込む