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「え?」
まっすく"な瞳に圧されて、インブレイスの足が一歩後退する。
「“終わりの時”なんてなければインブレイスはあの子と一緒に暮らしていけるんでしょ?」
目眩に似た動揺が押し寄せる。
それは現実逃避だ。見ては…願ってはならない夢だ。望んで、身の内にある確かな信じて生きてきた能力を否定することになる。
声が震えてしまう。
「そんなことはありえません“終わりの時”は来るのです」
運命を受け入れ、他の人々と共に現実に生きるのだ。インブレイスは手足に力を入れ踏み留まろうとした。
しかしそんな彼女の理性を打ち砕くかのように泣き声に近い少年の言葉が迫る。
「どうして!疑いもしないの?!」
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