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「僕、ずっとずっと思っていたんだ。死んじゃうのだって、別れるのだって、誰だって嫌だよね。なのにどうして“滅び”を信じてしまうの?!」
「…イリューン」
「インブレイスは怖くないの?嫌じゃないの?」
「やめて…イリューン」
インブレイスは両手で耳を塞いだ。
「あの子と一緒に生きたいと思わないの?!」
目の前の少年の姿に、懸命に会いに来たルインの姿が重なる。泣き顔が迫る。
「お願い…もうやめて」
苦しさに膝をつく。
「どうしてそんなに割り切って、他人の僕なんかと滅んだ後のことなんか考えていられるんだよ!」
「どうしてっ、未来を、思い描かないんだよっっ!!」
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