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雫はやっぱり妊娠していた。
雫の母親のようにならないように、俺はいつだって、何だって助けて守って支えてやるんだ。
病院はいつも、俺が付き添って。
家に一人になる時は、リサや優司の嫁さんに付いていてもらって、それでも心配な時は、俺が仕事の休憩中に自宅に戻って様子を見たり。
雫と子どもを養うために、技能士一級資格を取って、今は庭を設計して造ったりしている。
時々、優司たちやリサのアドバイスをもらいながら。
とにかく雫が寂しくならないようにしている。
雫本人は、以前と全く変わらずだ。
幼いまま。
いいよ、おまえはずっと変わらないで。
何歳になっても、母親になっても、おばあさんになっても、いつも俺にくっついて、「分かんない」って言ってればいいんだよ。
つまんねぇ事は忘れちまえばいいんだよ。
ただ、おまえは俺を永遠に好きで居てくれればいいんだよ。
「…好人、好きな人…忘れない…」
おわり
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