⑨私、どうしたらいい

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仕事が終わり、家に即刻帰る。 雫はいつものように駆け寄ってくる。 「ただいま、雫。クハァー!今日はマジに疲れた」 雫に荷物を渡して、風呂場へと行く。 「好人、草の匂いがする」 俺の草まみれの臭いをまた嗅ぎまくりながら、後ろを着いてくる雫。 「おう、御名答。草むしりしてたからな。シャワー浴びるわ」 俺は上着を脱ぎ捨てて、Tシャツをも脱ぐ。 そんな俺の姿を、雫はジッと見ているから。 「何?」 「何でもない」 「あっち行けよ、下が脱げねぇだろ」 「えへへ☆」 ったく、あんま変な行動してると抱くぞ。 はぁ~あ、疲れた。 早く横になりたい。 シャワーを浴びて出てくると、雫はコケ丸を机の上に置いて、指でつついたり、ブツクサ言いながら、奇妙な笑みを浮かべたりしていた。 対話ってやつか…、キッ、キモいな。 「雫、ちょっとこっち来い」 俺はベッドに背を向けて横になった。 「好人」 近寄ってきた雫の手を掴み、 「この辺り、思いっきり何度も叩いてくれ。分かったか?」 俺は自分の腰の辺りに雫の手を置く。 「うん、分かった…。トン♪トン♪トン♪」 「もっと強く」 「トン♪トン♪トン♪」 「もっともっと!」 雫はありったけの力を込めて、俺の背中から腰にかけて殴る。 あぁ~、気持ちいいねぇ。 「軽作業の草むしりだと…上等じゃねぇか…ただ腰には、ちとこたえるな」 俺は独り事のように雫に話す。 「草むしり大変?」 「草むしりはなぁ、腰を落として膝を思いっきり曲げて下向いて動くだろ?だから結構キツイんだぜ?雫はやった事あるか?」 「あるーっ♪でも楽しそうっ♪」 「じゃあ、雫にコッソリ草むしりの時は頼んで。俺はサボろうかな」 「えへへ☆いいよ。好人の言う通りにするもん♪」
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