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仕事が終わり帰って来ると、最近雫は暇過ぎて退屈だったのか、寂しそうな表情を俺にする。
外に出して、戻って来れなくなるのが心配で。
独りの時は、家の中に閉じ込めているから。
だから時々、夜は雫を車に乗せて、雫の家に荷物を片付けに行くがてら、ドライブをする。
「今夜は図鑑か。アルバムは後で俺にも見させろや」
雫の小さい頃ってどんなふうだったんだろな。
って、あんまり今もガキみたいだから変わらないか。
「好人のも見たい☆」
「残念ながら、俺の卒アルとかは実家にあるから見れませーん」
運転しながら、雫の鼻をイタズラに積まんでやった。
「えへへ☆」
嫌がらせなのに、嬉しそうに雫は笑う。
かまって貰いたいって、感じか。
「雫も何か日中の間にやれたらいいんだがな…」
掃除に洗濯。
本当は、そこを一番やって欲しい。
でも、雫は恐らく出来ないんだろうな。
あの雫の部屋の散らかり方は、半端ねぇもん。
まぁ、俺も同じようなもんだけどさ。
何か、雫にでも出来る事ないか……?
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