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雫と食品のスーパーへ、半額ねらいで買い出し。
冷蔵庫は小さいから、二人分でも厳選して買わなければいけない。
独りだけなら、弁当で済むとこを。
面倒だか、これからは自炊していくようにしなければならない。
「雫は何か食べたいの有るか?」
「スルメとバナナ!」
さっぱり、違うジャンルじゃねぇか。
「そうじゃなくて。おかずだよ、おかず。夕飯とかの」
「えっと、えっと…う~んと、う~んと…」
ダメだ、コイツ。
すぐ、こんな事でも故障しやがる。
「雫は料理少しはできるのか?」
「できなーい」
雫は買い物カートをガタガタ動かして楽し気にしている。
「そうだな、俺もできないけど。炒めもの少々。カレーや餃子なら出来る」
「私ね、カップラーメン得意だよ」
あはは、カップラーメンね。
「俺も、大得意だ」
じゃ、カップラーメンと。
雫の朝食でバナナも買うか。
今夜は何にするかな。
「玉子も買うでしょ?」
雫は玉子を指差して、嬉しそうに言った。
「玉子は便利だからな」
よし、玉子も買おう。
「私玉子焼きなら出来るよ」
「嘘つくなよ」
「嘘じゃないもん」
頬を膨らまして、すねる雫が何とも可愛いというか。
コイツに意地悪したくなるのは、その表情がみたいような気もあったりする。
「じゃあ、今晩は玉子焼きがおかずだ」
「いいよ☆」
俺は雫の頬を片手で、鷲掴みにして変な顔にしてやった。
「よひと…ひたい…」
「バーカ」
俺は柄にもなくスーパーん中で、いわゆるイチャついた。
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